98年5月29日に市と市民で構成する「ダイオキシン汚染から環境と健康を守る所沢市民会議」(会長・斉藤博市長)が県に出した要望書です。要望の中身に関しての議論もあると思いますが、ここはこれらの要望を皆で確認し、対策が為されているか確認していきましょう。
 



      
                             要望書

 県政の推進につきましては、平素のご尽力に深く敬意を表する次第でございます。
 さて、所沢北部の川越市、狭山市、三芳町との行政境がまたがり地域及び市内東部の柳瀬地域周辺には、産業廃棄物の焼却施設が集中しており、市民の健康や生活環境への影響が懸念されております。
 所沢におきましては、全国初の「ダイオキシンを少なくし所沢にきれいな空気を取り戻すために条例」を制定するとともに、環境、健康等の各種調査を実施して現況の把握や規制計画の策定につとめているところでございます。また、市民レベルの運動気運も高まり、昨年7月には、「ダイオキシン汚染から環境と健康を守る所沢市民会議」を設立し、ダイオキシン問題の解決に向けて、市民と行政とが一体となって取り組んでおります。
 しかしながら、ダイオキシン問題は、一市のみでの対応では困難であり、広域的な取り組みが必要となっております。また、平成9年度に所沢市及び周辺自治体が実施したダイオキシン類の大気環境濃度の測定結果を見ても、環境庁が示した大気環境指針値を超えている地点も多くあります。
 こうしたなか、埼玉県におかれましては、ダイオキシン類の発生を抑制するために鋭意取り組まれているところであり、心から感謝申し上げるところでございますが、ダイオキシン類の削減のための対策が急務となっておりますので、引き続き、下記事項につきまして、特段のご高配を賜り
ますよう強く要望いたします。


                              

1.産業廃棄物の流入規制を早期に実施していただきたい。

2.県内のダイオキシン類総排出量の削減目標値を設定していただきたい。

3.産業廃棄物処理施設の所沢周辺における立地規制を厳しく実施していただきたい。

4.環境保全のために3市1町行政境周辺の雑木林を率先購入し、公有化を図っていただきたい。

5.県と県警とによる監視体制を確立していただきたい。

6.関係政省令の前倒し適用や支援策を検討していただきたい。

7.平成9年度の所沢市の大気環境濃度の測定結果は、環境庁が示した大気環境指針値を超えている地点もあるため、早急に広域的な対   策を講じていただきたい。


平成10年5月29日
埼玉県知事  土屋 義彦様

                                     ダイオキシン汚染から環境と健康を守る所沢市民会議
                                      会長   斉藤 博
                                            (所沢市長)


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