所沢市長への公開質問状
このページでは、所沢市長へメールで質問したその内容と、
市長からのその質問に対する回答を掲載致します。
なお市長へ直接ご質問頂く場合はこちらへお願い致します。
直接ご質問頂いた場合は、出きればその内容と回答をこちらへお知らせ下さい。このページへ掲載致します。
(5/31に質問)
5/30(土)の朝日新聞朝刊で、市長が会長を務めておられる「ダイオキシン汚染から環境と
健康を守る所沢市民会議」が、埼玉県にダイオキシン削減対策を求める要望書を出したとの
記事が掲載されていましたが、その内容を教えて下さい。www.dioxin.org へ掲載したいと
考ています。
(7/1に回答受理)
所 広 第 184号
平成10年7月1日
所沢市長 斎 藤 博
謹啓 時下、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
過日お申し出いただきました件につきまして、別紙のとおりお答えをいたし
ます。
今後とも、お気付きの点をお聞かせくださいますとともに、所沢市の発展の
ため、市政にご協力くださいますようお願いいたします。
敬 具
(回答)ダイオキシンについて
ご要望の当市のホームページから他のホームページへのリンクにつきまして
は、これまでのところ行っておらず、現在、リンク先の選定方法等について、
他市の状況等を参考に検討を行っているところですので、ご理解の程よろしく
お願い申し上げます。
なお、当市のホームページにリンクしていただくことについては、差し支え
ございません。URLは、ご覧いただいている
URL http://www.city.tokorozawa.saitama.jpです。
また、5月29日に「ダイオキシン汚染から環境と健康を守る所沢市民会議」が
埼玉県へ提出いたしました要望書につきましては、公表しており、環境部ダイ
オキシン対策室でご覧いただけます。
(7/12に質問)
蒸し暑い日が続きます。市長と市民が共に考え提出された「県への要望書」市
役所の「ダイオキシン対策課」に行って頂いて参りました。市民の皆さんにも見
ていただき、対策の成果を確認できるよう当ホームページでも掲載させて頂きた
いと思っております。
さて、先日所沢市の「平成9年度の清掃基本構想」という冊子を拝見する機会
がありました。詳細に書かれており、職員の皆さんのお仕事ぶりに感心いたし
ました。その中で、一つ気になる事がありましたので、メールさせていただく次
第です。
冊子を見て、将来的にゴミ量が確実に増えるという予測のもとに、プラスチッ
ク類のRDF化を進めていくおつもりだということがわかりました。しかし、RDF化
には「ゴミを出さないという根本の問題を解決しない」とか、「有害物質発生の
可能性が消えない」とかといった問題点をホームページ上で発信しておられる方
がいらっしゃいます。参考にしていただけたら幸いです。
http://www.kcn.or.jp/~gauss/rdf/
また、平成9年度からすでにRDF処理量、RDF量が予測として数値化されていま
すが、これは実際にはどうだったのですか。所沢にRDF施設ができる、もしくは
すでにあるのですか。
私は専門知識はありませんので、詳しいことはわかりませんが、毎日ダイオキ
シン問題で不安な日々を送っている中、新たなる不安がかき立てられるようなこ
とだけはないよう。慎重な研究、検討を重ねてごみ問題を解決していただきたい
とメールいたしました。
以上の問い合わせを準備していましたところ、7月11日付けの朝日新聞でRDF化
の施設がすでに出来ていることを知りました。
つきましては以下の質問にお答え願えますでしょうか。
1.RDF化の施設はどこにあるのでしょうか。
2.どのくらいの規模の、どのような様式の炉なのでしょうか。
3.RDF化施設の管理は万全でしょうか。排煙の検査等は厳正に行われ、公表され
るのでしょうか。
4.RDFはどこに保管されるのですか。保管状況は万全ですか。
5.RDFの利用先はどこですか。利用先も新たに造ったのですか。
6.利用先での、ダイオキシン対策は万全ですか。調査は行われ、公表されます
か。
7.RDF燃焼後の焼却灰の処理はどのように行われるのですか。
8.ゴミをRDF化するためにも、RDFを燃やすためにも連続運転が必要と資料にあ
りましたが、将来ゴミを探し回らなければ追いつかないというようなことに
はなりませんか。
決して、頭からRDF化に反対しようなどと思っているのではありません。心配な
のです。また、私達の知らないところで事が進んでいて後になって市長や、職員
の方々を恨めしく思うようなことは避けたいのです。
いま、私達市民も再生用のプラスチックと塩ビ製品を分けて回収に出していま
すが、完全だという自信はありません。朝日の新聞記事の主な内容は市が、小売
店に塩ビのものとそうでないものが見分けられるような方法を指導して下さった
ということでした。大変有り難いことです。私どもも、企業の方に製品の包材の
材質が、一目でわかるように表示をしてもらえないかと質問しているところです
が、今のところお返事は一件だけです。それも、「ダイオキシンが出るような材
質のものは使用していないから、表示はしない」という回答でした。こういった
情報が普及していればいいのですが、そうでない今はまだまだ完全に分別出来て
いる状態ではないと思います。もしかして塩ビかもしれないかと思って、ついつ
い「燃やさないゴミ」の方が増えてしまう。でも、回収は月に一回だからその期
を逃してしまってたまる一方。ええい!!プラスチックごみの日に出しちゃえ!!
なんて事はおこっていませんかねぇ。
お忙しい中恐縮ですが、どうか一市民の疑問にご回答下さいますよう。お願い
申しあげます。
(8/13に回答受理)
所 広 第289号
平成10年8月13日
dioxin.org 様
所沢市長 斎 藤 博
謹啓 時下、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
過日お申し出いただきました件につきまして、別紙のとおりお答えをいた
します。
今後とも、お気付きの点をお聞かせくださいますとともに、所沢市の発展
のため、市政にご協力くださいますようお願いいたします。
敬 具
(回答)RDF化に関する質問について
1について
RDF化施設は、西部清掃事業所(所沢市林一丁目320番地)内にございます。
2について
RDF化施設は、手選別コンベア・磁選機・破砕機・成型機を設置した施設
です。
・施設(建築)面積 481.15u
・成型能力 4t/h
3について
施設の維持管理については、常に良好な状態で稼動できるよう努めておりま
す。
RDFの製造は、電熱ヒーターにより低温にて加熱し、成型機で圧力を加え棒
状にしておりますので煙等は発生いたしません。
4について
施設内のストックヤードに保管し、有価物として業者に売り払い引き渡してお
ります。
5について
売却したRDFは、千葉県東金市にある産業廃棄物処理施設において、助燃材
として利用されております。
6について
利用する焼却炉は、ダイオキシン発生ガイドラインに従い、規制値の1.0ナノグラ
ム/Nmを十分にクリアしたものです。排ガスの検査測定を年1回以上行い、所沢
市に報告することになっております。
7について
助燃材として利用したRDFの焼却灰は、管理型の産業廃棄物最終処分場に搬
入され、埋め立て処分されます。
8について
収集した「プラスチックごみ」の再資源化を図るため、RDF化を行い有価物と
して売り払っておりますので、ご質問のような懸念はありえないと思われます。
(8/3に質問)
所沢市長殿、
個人的な質問で恐縮ですが、同じような疑問をお持ちの方もいらっしゃるのではないかと
思い、ここにメールをお出し致します。お忙しいとは思いますがよろしくお願い致します。
私の場合、子どもひとりの三人家族ですが、市に住民税を毎月\40,000納めています
(サラリーマンなので給料より自動的に天引きされているだけですが)。つまり年額で
単純計算で\480,000です。給料で天引きされている中ではこの税金(負担)が最大です。
当然義務としてしかたないことと承知はしています。しかしながらこの税金がいったい
どのように使われているかは問題だと思います。はっきり申し上げまして、私は、
かなりの部分で税金が無駄に使われていると感じざるを得ません。身近な例では、
超立派な市役所、水道局、音楽文化ホール(ミューズ)やそこに通じる駅(航空公園)
からの必要以上におしゃれな街灯や遊歩道。これに恩恵を受ける市民はいらっしゃるの
でしょうか?私達はそんなことより今一番大事なダイオキシン公害対策を考えて
頂きたいのです。見た目だけきれいに立派にするより中身(公害)をどうにかすることが
必要だと考えます。「ところざわ広報」1998年4月5日号によりますと、平成9年度一般
会計予算計約800億円のうち、「ダイオキシン関連」はたった6,392万3千円です。これ
は全体予算のわずか0.08%です。つまり極端に言うと、残る99.2%は無駄な費用です。私
ひとりで年間\476,000無駄な納税をしていることになります。
質問に移ります。市は所沢のシンボルであるこのダイオキシンに対する対策をいったい
どのようにするつもりですか?現在、あまり市民に健康被害が出ていないことを
いいことに、対策を延ばし延ばしにして放っておくと、近い将来大変なことになる
ことは誰からも容易に推測できると思います。私達はもう所沢から逃げ出すしかない
のでしょうか?所沢のシンボルをダイオキシンにするべきではないと思います。もっと、
無駄に使われている予算をどんどんつぎ込んで早急な対策をして下さい。こうしている
間にも処理場からはダイオキシンを含む煙が出続け、ベトナム戦争並の汚染が広がって
いると聞きます(報道による)。誠意ある具体案をぜひお聞かせ下さい。ご回答は
ホームページ URL= http://www.dioxin.org に掲載させて頂きます。
余談ですが、私の妻は扶養家族となっていましたが、昨年につきましては、その収入が
規定枠をわずか1万円超えてしまい104万円となりました。先日市よりこの件のご通知を
頂きかなりの額(数十万円)を追徴されるものと思われます。これも義務と考えますが、
くれぐれもこれを無駄に使わぬよう切望致します。
最後に、このような意見をお出しできる場を設けて頂きましたことに心より感謝致します。
以上
(8/28に回答受理)
所 広 第308 号
平成10年8月27日
dioxin.org 様
所沢市長 斎 藤 博
謹啓 時下、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
過日お申し出いただきました件につきまして、別紙のとおりお答えをいた
します。
今後とも、お気付きの点をお聞かせくださいますとともに、所沢市の発展
のため、市政にご協力くださいますようお願いいたします。
敬 具
(回答)ダイオキシン対策について
ご指摘の件につきまして、平成10年度一般会計予算を1世帯当たりで計算
いたしますと、歳入歳出とも648,926円となります。このうち市税(個人市
民税・法人市民税・固定資産税・都市計画税等の合計)として収入される
ものは、445,357円となります。
これらの予算は、福祉関連経費や教育関連経費、道路や公園等築造関連
経費、そして環境対策や清掃関連経費等、それぞれ「生活優先・文化重視」
を基本理念とした「ゆとり、潤い、活力ある生活文化都市」所沢の実現を目
指した施策に使用させていただいているものです。市では、環境問題をは
じめ、増加が予想され需要も高まることが見込まれております高齢者に関
する事業、また、この高齢化社会に向けて不可欠な次世代不足の解消を図
るための福祉の問題等、多種多様化し需要も高まっている市民ニーズにお
応えすべく、日々、努めているところであります。
このような中、市では環境問題、特にダイオキシン問題に関しましては、
これまで市民の皆様のご協力を得ながら、環境の保全やダイオキシン類削
減に向けての様々な施策や事業を実施してまいりました。これらの内容に
ついては、その都度、市の広報紙やその他のパンフレットを通じて、広く
市民の皆様にお知らせしてきたところであり、全庁的にも取組んでいると
ころです。
具体的な内容といたしましては、全国初の「ダイオキシンを少なくし所
沢にきれいな空気を取り戻すための条例」(ダイオキシン条例)の制定・
施行をはじめ、市民と市が一体となった「ダイオキシン汚染から環境と健
康を守る所沢市民会議」において市民意識啓発事業や国・県に対する要望
活動を行うとともに、市民や学識経験者からなる「所沢市ダイオキシン類
等規制計画策定審議会」を設置し、市独自の規制計画策定に向け審議して
いただいております。
東西清掃事業所においてもダイオキシン対策をはかるべく、現在、燃焼
管理に努めるとともに、ご承知のとおり本年4月から実施しております6
分別によるごみの収集を行っております。今後、さらに焼却炉の改修を行
うなど、ダイオキシン類の削減に努めてまいりたいと思います。
健康・生命への影響につきまして、現段階ではダイオキシン類の人体へ
の影響については明らかになっておりません。このため市では、人体への
ダイオキシン類の現状を把握することを目的に、人体への蓄積調査として
市内に5年以上居住の市民の方を対象に母乳、毛髪・血液調査を実施した
ものであります。この結果につきましても、既に広報紙によりお知らせい
たしましたとおりです。
そして、6月からはダイオキシン類に関する、市民の皆様の疑問や不安
に対しまして、専門的な観点から相談員がお答えする「ダイオキシン相談
員」の制度を設置いたしました。
今年度以降は、これまで行った各種調査結果などを市のダイオキシン類
等規制計画の中で反映していくとともに、今後のダイオキシン対策の推進
に活用し、また、各種調査を引き続き実施して、データの蓄積と解析によ
りダイオキシン類の汚染実態の解明と排出抑制対策に取り組んでまいりま
す。
さらに、7月1日には県、県警及び当市を含む県西部地域の十五市四町
により「埼玉県西部地域生活環境対策推進本部」を設置しました。今後、
西部地域内で行われている野焼きなど廃棄物の不法処理に対し、集中的に
監視、指導取締まりを行う「彩の国野焼き防止クリーン作戦」を実施して
まいります。
マスコミ報道等で話題にされている所沢市北部に所在する産業廃棄物処
理施設は、狭山市、川越市、三芳町の区域に立地しており、当市の行政区
域外にあります。したがって、当市による監視・指導権限が及ばないのが
現状です。しかしながら、当市に及ぼす影響やダイオキシン問題が広域的
な課題であることから、県や二市一町(川越市・狭山市・三芳町)と連携
して合同パトロールを実施し、定期的な会議の開催や情報交換などを行い、
その対策に取り組んでいるところです。また、当該行政区境にとどまらず、
市独自で市内全域のパトロールを実施し、県条例及び所沢市ダイオキシン
条例等を踏まえ、野焼きの禁止等指導を行っておりますが、去る7月29日に
ダイオキシン対策本部会議で、市役所の全職員が交替で毎日、パトロール
を行うことになりました。
また、「みんなでなくそう ダイオキシン・ゼロに向けての まちづくり」
をスローガンにPR活動を進め、市民の皆様方とともに、住みよい所沢を
目指して、様々な活動を展開してまいります。
報道機関による報道は、私たちが居ながらにして、国内はもとより国際
的な出来事や多様な情報を素早く知ることができ、時には私たちの判断の
拠りどころとなります。現代の社会生活を送るうえで、報道の果たす役割
は極めて重要なものであり、公正性が求められるものであると認識してお
ります。
このような観点から、市ではダイオキシン問題にかかわらず、施策、事
業、事件、調査等あらゆる情報を報道機関に対し、迅速かつ公正に提供し、
あるいは積極的に記者会見等を行っているところでございます。しかし、
こうしたニュース素材とは別に、報道番組では企画物といわれる特集物を
制作しております。この場合、取材する側が題材に対し、白紙の状態でそ
れぞれの分野へ取材するものと、中には、そうでないと思われるものもあ
ります。いずれの場合も市では、事前に市の現状や考え、対策等に関する
情報について説明を交えながら取材に応じております。
以上のことではございますが、ダイオキシン類削減のためには、市が取
り組んでいる施策や事業に併せて、市民の皆様や事業者の方々の深いご理
解とご協力が是非とも必要になってまいります。今後とも、皆様には正確
な情報をお知らせするとともに、ダイオキシン類削減に向けて、全国のモ
デルケースとなるよう取組んでまいりたいと考えております。
また、ご指摘いただきましたような無駄な支出(経費)のないよう、施
策を推進する際は十分協議を行った上で進めてまいりたいと考えておりま
す。
なお、ダイオキシン類に関する当市の取り組み内容につきましては、逐
次、市のホームページでお知らせしておりますので、今後も是非ご覧いた
だくとともに、様々な情報に対し客観的にご判断いただきますようお願い
申し上げます。
(9/12に質問)
全国初の「ダイオキシンを少なくし所沢にきれいな空気を取り戻すための条例」(ダイオキシン条例)
の制定・施行から一年半が経ちますが、この条例で実際何をやられているのか、具体的な内容が
市民に伝わって来ません。この条例の目的の「きれいな空気を取り戻す」ための、市の具体的
活動内容・実績をぜひお聞かせください。本当にこの条例が「きれいな空気を取り戻す」ために
役に立っているのでしょうか。ご回答をぜひホームページ(www.dioxin.org)で紹介させて頂きたく
存じますので、予めご承知下さい。以上よろしくお願い致します。
(11/16に回答受理)
所 広 第 415号
平成10年11月16日
Dioxin.ORG 様
所沢市長 斎 藤 博
謹啓 時下、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
過日お申し出いただきました件につきまして、別紙のとおりお答えをいた
します。
今後とも、お気付きの点をお聞かせくださいますとともに、所沢市の発展
のため、市政にご協力くださいますようお願いいたします。
敬 具
(回答)ダイオキシン条例に関して
現在、ダイオキシン問題が全国各地で発生し社会問題となっておりますが、
事例の一つとして所沢市周辺地域がたびたび取り上げられるため、市民の皆
様方あるいは関係者の方には大変ご心配をおかけいたしております。
当市で取り組んでいるダイオキシン対策の施策や事業につきましては、前
回ご説明したとおりですが、ご指摘のようにダイオキシン条例は、身体に被
害を及ぼすおそれのあるダイオキシン類や有害物質の発生を少なくして、所
沢にきれいな空気を取り戻すため、市、市民及び事業者の責務を明らかにす
ることによって、良好な生活環境の維持と保全に努めることを目的としてお
ります。
当市では、少しでもダイオキシン類を削減し、一日も早くきれいな空気を
取り戻すため、ダイオキシン条例の目的・理念に即して、その後も様々な施
策や事業に取り組んでいるところでございます。
ご承知のとおり、ダイオキシン類は主に廃棄物の焼却により発生するとい
われ、我が国のダイオキシン類の総排出量の約8〜9割は、廃棄物焼却施設
から排出されているという推計もあります。このため、廃棄物の焼却に伴う
ダイオキシン類の排出を削減していくことが急務であり、一般廃棄物処理施
設や産業廃棄物処理施設において適正な焼却管理を行うことは非常に大切な
ことと考えております。
一般廃棄物処理施設である東部・西部清掃事業所で焼却するごみを紙ごみ、
生ごみを主とし、より一層安定した焼却処理が可能となるよう、本年4月か
ら、家庭ごみの分別を従来の5分別(燃やせるごみ・燃やせないごみ・有害
ごみ・びんかん・粗大ごみ)から、新たにプラスチックごみを分別し6分別
といたしました。この分別は、安定焼却のほかにプラスチックを固形燃料と
することで資源のリサイクルを推進することを目的としておりますが、これ
と同時に、ダイオキシン発生の一因と考えられている塩化ビニールが、誤っ
て燃やせるごみに混入することを防止するための意識啓発といった効果も持
ち併せております。
東部・西部清掃事業所におけるダイオキシン類削減対策の今後の計画とし
て、西部清掃事業所につきましては、3ヶ年計画で焼却炉を改修する予定で
あり、また東部清掃事業所につきましては、現在の施設に代わるものとして、
東部クリーンセンターの建設準備を進めているところでございます。これら
の事業を進めることにより、国の排出基準を十分満たす施設となり、より環
境に対し負荷の少ない焼却が可能になるものと考えております。
また、産業廃棄物処理業の許可権者である埼玉県に対しましては、処理業
者が不適正処理を行わないよう施設維持管理の指導徹底を図ることや、当市
周辺に焼却処理施設が集中しているところから新設・増設の許可を見合わせ
ていただくよう強く要望しているところでございます。
焼却設備を用いずに廃棄物を焼却処分する、いわゆる「野焼き」はダイオ
キシン排出という点でも特に問題があるものと考えております。私たちの職
場や家庭においては、身近な商品に塩化ビニールを含む数多くの化学製品が
使われているところから、事業者及び市民の皆様には野焼きを行わないよう
ご協力をお願いするとともに、塩化ビニール、合板などの化学製品の廃棄物
を焼却するときに発生するダイオキシン類及び有害な物質を除去するための
十分な設備・性能を有する焼却炉を用いないで行うような安易な焼却をしな
いようご協力をお願いしているところでございます。
そこで当市では、小・中学校をはじめとする市内各施設での小型焼却炉の
使用を昨年来より中止いたしました。また、家庭用小型簡易焼却炉が、高温
での完全焼却や適切な排ガス処理が困難であり、焼却時にダイオキシン類が
発生するおそれがありますので、市では家庭用小型焼却炉の回収を無料で行
っております。
さらに、9月1日からは、土・日曜日、祝休日を含む毎日、市役所の全職員
が交替で野焼き等の実態を把握するため、野焼き監視パトロールを行ってお
るところでございます。
ダイオキシン類等規制計画の策定につきましては、市民や学識経験者から
なる「所沢市ダイオキシン類等規制計画策定審議会」を設置し、市独自の規制
計画策定に向け審議いただき、8月31日にその答申をいただいたところでご
ざいます。
答申の概要といたしましては、市清掃事業所の排ガス中のダイオキシン類
濃度については、平成12年度末までに恒久対策基準(平成14年12月から適用
される基準:1ng-TEQ/m3N)を満足すること、廃棄物焼却炉における排ガス中
のダイオキシン類濃度の基準を平成12年12月から40ng-TEQ/ m3Nとすること、
焼却能力が200s/時未満の小型焼却炉についても排出基準・構造基準・維持
管理基準を明確化し、行政による指導を強化すること等となっております。
今後、この答申を十分尊重して、当市独自の規制計画を決定・実施してま
いりたいと考えております。
また、ダイオキシン問題が所沢市だけで根本的には解決できないことから、
「ダイオキシン汚染から環境と健康を守る所沢市民会議」において、廃棄物
焼却量削減等の観点から、埼玉県、通商産業省、農林水産省、文部省、大蔵
省、建設省、及び地元選出の衆・参国会議員に、ダイオキシン対策に係る要
望書を提出いたしたところでございます。
これまで、市民と事業者の皆様に、ごみに対する正しい知識と問題意識を
持っていただけるよう、啓発用パンフレット“ダイオキシンを少なくし所沢
にきれいな空気を取り戻そう”part1、part2を作成し配布いたしましたが、
今後ともパンフレット、広報紙を通じてごみに対する意識啓発活動を充実さ
せ、ごみ排出量の減量化にご協力いただくともに、排出されたごみについて
は、適正な処理を行うことで少しでも環境への負荷を少なくしていくよう努
力してまいります。
小中学校においては、児童・生徒が地域清掃や資源リサイクル活動等の身
近な環境の中での活動を通して、より良い環境づくりに配慮した行動ができ
る能力や態度を身につけることができるよう体験型学習を推進しております。
ダイオキシン類削減のためには、市が取り組んでいる施策や事業に併せて、
市民の皆様や事業者の方々の深いご理解とご協力が是非とも必要になってま
いります。
皆様に客観的で正確な情報をお知らせしてまいりますとともに、ダイオキ
シン類削減に向けて、全国のモデルケースとなるよう取組んでまいります。
また、「みんなでなくそう ダイオキシン ゼロに向けてのまちづくり」をス
ローガンにPR活動を進め、市民の皆様とともに、住みよい所沢を目指して、
ダイオキシン条例の目的を達成するために様々な活動を展開してまいります。
皆様のより一層のご協力をお願いいたします。
(10/03に質問)
お忙しいところ失礼致します。
産廃場からの煙による、所沢(並木)周辺のダイオキシンの大気汚染の広がり方を調査するため、過去一年分の
風向・風速データを入手したいと思います。これらの気象観測データは気象庁お天気相談所や各自治体で入手
出来ると聞いております。ご用意頂けるか、入手先をご連絡頂けますでしょうか。特に航空公園測定局のデータに
興味があります。ご対応の程よろしくお願い致します。http://www.dioxin.org
(10/28に回答受理)
ご質問のございました気象データにつきまして、市では消防本部で観測した気象観測記録と
環境部で測定した大気に関する常時監視測定記録とを保有しております。
消防本部で観測したデータは日報と月報とに取りまとめ、日報につきましては、1日の気象観測結果を
1時間ごとに記録し、月報につきましては、1日ごとの気象観測結果の平均を記録しております。
また、環境部では東所沢一般環境測定局、北野一般環境測定局、けやき台一般環境測定局、
航空公園自動車排出ガス測定局の4ヶ所で測定した大気の常時監視測定結果を記録しております。
このたび、あなた様が希望されるデータの種類、内容、期間等をお聞きすることにより、
目的に応じた適切な情報をご提供できるものと思われますので、一度それぞれのデータを保管して
おります担当課までご連絡をいただければと思います。
なお、各データ保管の連絡先は下記のとおりでございます。
消防本部指令課 TEL 924-1311
環境部環境指導課 TEL 998-9230
以下の質問及び回答は、ある方からご投稿頂いたものです。1998年10月29日掲載
質問:
産業廃棄物処理場が林立する、市街化調整区域のあたりは、
1坪5〜6万程度で民間売買されています。これだけ安い値段で
取り引きされていれば、時とともに焼却炉が増える恐れがあります。
できれば公有地にするなりして、法的な規制をかける必要がある
と思います。
そう感じていた矢先、市長からの要望書で、平成10年5月発の土屋県知事あて
「環境保全のために3市1町行政境周辺の雑木林を率先購入し、公有化を図っていた
だきたい。」
というのがありました。これについてもう少し詳細をお教えください。
是非とも実現に向けてお願いいたします。
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回答:
所 広 第378号
平成10年10月19日
所沢市長 斎 藤 博
謹啓 時下、ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
過日お申し出いただきました件につきまして、別紙のとおりお答えをいた
します。
今後とも、お気付きの点をお聞かせくださいますとともに、所沢市の発展
のため、市政にご協力くださいますようお願いいたします。
敬 具
(回答)公有地化の案について
ダイオキシン類に関する対策について、ご提言をいただきありがとうござ
います。
ダイオキシン類に関しましては、現在、その早期削減に努めているところ
であり、その取り組みの一つとして、5月29日に、「ダイオキシン汚染から環
境と健康を守る所沢市民会義」において、埼玉県知事にダイオキシン対策に
かかる要望書を提出いたしました。
ご賛同、ご提案いただきました雑木林等の土地の公有地化は、ダイオキシン
類対策として、有効かつ重要なものの一つであると考えております。
そのようなことから、「環境保全のために三市一町の行政境周辺の雑木林を
率先購入し、公有地化を図っていただきたい。」といった内容を埼玉県知事に
対する要望事項の一つとして掲げた次第です。
また、環境保全の観点から、埼玉県においては、ふるさと埼玉の緑を守る条
例による景観地の指定事業が推進されております。それを受けて、当市におい
ても、下富字駒ヶ原の山林約20ヘクタールについて、指定の推進に取り組んで
おり、当該地域の地権者36名中、21名の方々からご承諾をいただいたところで
ございます。
「公有地化」の実現に向けては、制度の確立と併せて、その財源を確保する
ことも重要であると考えております。したがいまして、8月27日に、同じく「ダ
イオキシン汚染から環境と健康を守る所沢市民会議」において、大蔵省に対し、
「雑木林、平地林等、買い上げを含めた環境保全のための財政措置をご検討い
ただきたい。」といった財源確保に係る内容を盛り込んだ要望書を提出いたし
ました。
今回、ご提案いただきました「公有地化」、あるいは環境保全につきまして
は、他の施策や事業とともに、ダイオキシン類対策の一つとして、今後とも、
その推進に向けて取り組んでまいりたいと考えております。
また、ダイオキシン類削減のためには、このような取り組みに併せて、皆様
の深いご理解とご協力が是非とも必要になってまいります。
これからも、皆様には、正確な情報をお知らせするとともに、ダイオキシン
類削減に向けて、全国のモデルケースとなるよう取り組んでまいりたいと考え
ております。
(11/10に質問)
所沢市長 斎藤博殿
去る11月8日に「ダイオキシン汚染をなくそう!11・8若者と市民のパレード」が行われ、
参加者一同より市長宛に「ダイオキシン対策についての申し入れ書」が提出されました。
申し入れの内容は以下四項目です。
一、 ダイオキシン規制条例に罰則規定の盛り込み
一、「東部クリーンセンター」の建設見直し
一、 被害実態を明らかにするための住民の健康被害調査の実施
一、 「ゴミになるものは作らせない」という視点に立った具体的な政策の実施
以上の申し入れに対する市長としての行動をぜひご回答願います。
お忙しいとは存じますが、何卒宜しくお願い致します。
www.dioxin.org
以上
ご意見・お問い合わせはこちらへ
info@socialproblem.com