1.産廃銀座、所沢の実態
 このダイオキシン問題についての一連の調査を始めるに当たって、私たちは情報公開請求により、県内の産業廃棄物処埋施設に関する届け出資料を入手しました。その膨大な資料から必要な情報を選別し、焼却の実態を分析した結果、いままで全く知られていなかった当地域の産廃焼却の様子が明らかになりました。その要点を次にまとめます。

(1)産廃焼却施設は、所沢市北部の通称“くぬぎ山”から関越道所沢インターチェンジまでの約10kmの範囲に集中し(以下、密集地域)、約50基の炉が存在する(図1)

(2)この密集地域における現在の1目当たり産廃焼却量(焼却能力)は、届け出分だけで約500トンに達する。

(3)密集地域でいままでに燃された産廃の総量は、約100万〜300万トンに達する。

(4)密集地域でいままでに発生したダイオキシン類の総量は、焼却灰だけで300〜900cTEQに達すると推定される。


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